CD評〜Spike(Deluxe Edition)
Elvis Costello
(1989)
Disc1
  1. ...This Town
  2. Let Him Dangle
  3. Deep Dark Truthful Mirror
  4. Veronica
  5. God's Comic
  6. Chewing Gum
  7. Tramp The Dirt Down
  8. Stalin Malone
  9. Satellite
  10. Pads, Paws And Claws
  11. Baby Plays Around
  12. Miss Macbeth
  13. Any King's Shilling
  14. Coal-Train Robberies
  15. Last Boat Leaving
Disc2
  1. Miss Macbeth (demo)
  2. This Town (demo)
  3. Deep Dark Truthful Mirror (demo)
  4. Coal Train Robberies (demo)
  5. Satellite (demo)
  6. Pads, Paws And Claws (demo)
  7. Let Him Dangle (demo)
  8. Veronica (demo)
  9. Tramp The Dirt Down (demo)
  10. Baby Plays Around (demo)
  11. Put Your Big Toe In The Milk Of Human Kindness (demo)
  12. Last Boat Leaving (demo)
  13. The Ugly Things
  14. You're No Good
  15. Point Of No Return
  16. The Room Nobody Lives In
  17. Stalin Malone (vocal version)

「とくダネ!」のオープニング・テーマで、Disc 1 M-4の「ヴェロニカ」が、
使われていたのは、2003年くらいまでだったか。
この曲か、スタイル・カウンシルの曲が使われていた印象は強いけど、
今、スターシップの曲が使われているなんてことは、
ウィキペディアで始めて知ったわ。

そんなことはどうでもいいんですが…

こんないいアルバムだと何故、気付かなかったんだろう。

僕は、ほぼリアルタイムでこのアルバムを購入したのだけど、
最初にアルバムを通して聴いた感想は「いい曲もあるけど、
ピンとこない曲も多いな」って感じで、アルバム全体としての印象は
パッとしないものだった。
子供心には「淡い曲」が多すぎて…てな印象。

今回は、時を経てボーナス・ディスク目当てに
再発(随分前だけど)された本品を当アルバムに再チャレンジ(?)
してみたのだけど、このボーナス・ディスクに収められた、
数々のデモ・テイク。多くはギター1本の弾き語りに近いすたいるなのだが、
それらがあまりにも「秀逸」で素晴らしい!
オリジナルの「飾り」を取っ払って、見えてくる流麗なメロディや、
コステロ自身のボーカルの力強さ、繊細さ。
Disc 2の、滋味溢れるバラードの、M-3、
悪魔のような表現力で聴き迫るM-7などは
ギター1本でも十分成立するんでは?
とボーナス・ディスクを堪能した後、本編であるDisc 1を聴いてみたら、
何故、ポール・マッカートニーのベース(M-1、4)や、
ロジャー・マッギンの12弦ギター(M-1)や、
ダーティ・ダズン・ブラスバンドのアンサンブルなどが、
「飾り」として必要だったのかが、直感で理解できたような気がした。

そうなると、このアルバムが僕の中でやたら「輝いて」きてしまった。
ビートルズを聴くときに「アンソロジー」から入ってしまうような、
本末転倒な聴き方であることは承知で褒めます(笑)

ポップ、バラード、アイリッシュ、ファンク、ロック、ホンキートンク、
それらが、バラエティ溢れながら、メロディ、歌唱
歌詞(是非歌詞カードをごらんあれ)のすべてが「輝いて」いる。

「ヴェロニカ」目当てで入ったとしても、
滋味溢れる音楽が詰まったこのアルバム。
ボーナス・ディスクを考慮しても買って損無しの1枚と断言します。
(2008.01.27)
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