CD評〜Spike(Deluxe Edition)
Elvis Costello(1989) |
Disc1
- ...This Town
- Let Him Dangle
- Deep Dark Truthful Mirror
- Veronica
- God's Comic
- Chewing Gum
- Tramp The Dirt Down
- Stalin Malone
- Satellite
- Pads, Paws And Claws
- Baby Plays Around
- Miss Macbeth
- Any King's Shilling
- Coal-Train Robberies
- Last Boat Leaving
Disc2
- Miss Macbeth (demo)
- This Town (demo)
- Deep Dark Truthful Mirror (demo)
- Coal Train Robberies (demo)
- Satellite (demo)
- Pads, Paws And Claws (demo)
- Let Him Dangle (demo)
- Veronica (demo)
- Tramp The Dirt Down (demo)
- Baby Plays Around (demo)
- Put Your Big Toe In The Milk Of Human Kindness (demo)
- Last Boat Leaving (demo)
- The Ugly Things
- You're No Good
- Point Of No Return
- The Room Nobody Lives In
- Stalin Malone (vocal version)
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「とくダネ!」のオープニング・テーマで、Disc 1 M-4の「ヴェロニカ」が、
使われていたのは、2003年くらいまでだったか。
この曲か、スタイル・カウンシルの曲が使われていた印象は強いけど、
今、スターシップの曲が使われているなんてことは、
ウィキペディアで始めて知ったわ。
そんなことはどうでもいいんですが…
こんないいアルバムだと何故、気付かなかったんだろう。
僕は、ほぼリアルタイムでこのアルバムを購入したのだけど、
最初にアルバムを通して聴いた感想は「いい曲もあるけど、
ピンとこない曲も多いな」って感じで、アルバム全体としての印象は
パッとしないものだった。
子供心には「淡い曲」が多すぎて…てな印象。
今回は、時を経てボーナス・ディスク目当てに
再発(随分前だけど)された本品を当アルバムに再チャレンジ(?)
してみたのだけど、このボーナス・ディスクに収められた、
数々のデモ・テイク。多くはギター1本の弾き語りに近いすたいるなのだが、
それらがあまりにも「秀逸」で素晴らしい!
オリジナルの「飾り」を取っ払って、見えてくる流麗なメロディや、
コステロ自身のボーカルの力強さ、繊細さ。
Disc 2の、滋味溢れるバラードの、M-3、
悪魔のような表現力で聴き迫るM-7などは
ギター1本でも十分成立するんでは?
とボーナス・ディスクを堪能した後、本編であるDisc 1を聴いてみたら、
何故、ポール・マッカートニーのベース(M-1、4)や、
ロジャー・マッギンの12弦ギター(M-1)や、
ダーティ・ダズン・ブラスバンドのアンサンブルなどが、
「飾り」として必要だったのかが、直感で理解できたような気がした。
そうなると、このアルバムが僕の中でやたら「輝いて」きてしまった。
ビートルズを聴くときに「アンソロジー」から入ってしまうような、
本末転倒な聴き方であることは承知で褒めます(笑)
ポップ、バラード、アイリッシュ、ファンク、ロック、ホンキートンク、
それらが、バラエティ溢れながら、メロディ、歌唱
歌詞(是非歌詞カードをごらんあれ)のすべてが「輝いて」いる。
「ヴェロニカ」目当てで入ったとしても、
滋味溢れる音楽が詰まったこのアルバム。
ボーナス・ディスクを考慮しても買って損無しの1枚と断言します。 |
(2008.01.27) |
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